記念すべき初更新。
厳密に言えば初更新ではないのですが、記事らしい記事といえるのはこれが初めてと言ってもいいので、大目に見てくださいな。
で、その第一回に何を持ってくるか。悩みに悩みぬいた末、映画の
レビューを書くことに決定しました!!
いや、そんな大層な記事ではないんですけどね。
さて、その気になる題名は『コインスタンティン』!!あのマトリックスで一躍トップスターに躍り出たキアヌ・リーブス主演の悪魔退治話です。
キアヌ・リーブス扮する主人公「ジョン・コンスタンティン」は、生まれつき悪魔等「この世あらざりしモノ」が見える体質を持っていた。過去を引きずりながら、エクソシストの真似事をして生活する彼。そんなある日、コンスタンティンはあることに気付く。天国や地獄に棲み、人間界には直接姿を現さないはずの悪魔が、とある少女の身体から直接出現しようとしていたのだ。地獄に不穏な動きがある。そう感じ取ったコンスタンティンは、様々な人物の協力を受けて動き出した。一方、時を同じくしてロスの精神病院に入院中だった霊感の強い女性、イザベルが投身自殺を図った。それに不信感を抱いたイザベルの姉であるロス市警の若き敏腕女刑事アンジェラは、オカルト関係の犯行と睨み、独自の調査を続けていた。やがてアンジェラはコンスタンティンに接触、二人の共同捜査が始まった。絡まりあう人間模様、深まる謎、そして複雑に組み合わさった運命の流れがもたらすのは、世界の破滅か、はたまた人類の救済か?この奇跡を見逃すな!!
とまあ、好意的に書きましたが、ここから先は本音の話です。
はっきり言いますと、まずネタバレ全開ですのでまだ見ていない方はここでやめておいたほうが賢明かと思います。更に言えば、あまり褒めてはいません。むしろボロクソ言っているほうなので、先に謝っておきます。コンスタンティンファンの方、すみません。それでも見たいという方のみ、ここから下を読んで下さい。
まず、私の個人的な印象を言わせて貰うならば
二流以下のストーリーを
シリアスの皮で包み込み、
アクションのスパイスを加えて
焼き上げた結果、
残ったのはCGのみといった感じです。
まず、冒頭から語られるのは
某アニメのおかげで有名になった持つ者は世界を手にするという「運命の槍」です。何故か知りませんが、こいつが
メキシコの朽ち果てた教会跡から掘り出されるのです。ここで、「何故メキシコ?」と思った方は、この映画を一流と見ることはできないでしょう。ここで重要なのは「この槍が聖人を貫いた」こと、つまり聖なる物であるというその一点だけです。別に槍じゃなくても、聖骸布なり聖杯なりでもかまわんのです。まあ、そのあたりは深く突っ込まないことにします。実は、この直後のシーンが、本編全体を通しての一番の見せ所と思いました。確かに、あれはインパクトバツグンです。
さて、前半はコンスタンティン登場から彼の紹介的なエピソードが語られ、そしてヒロインアンジェラが登場。彼女の妹投身自殺の調査がコンスタンティンに行き着くあたりまでは、割と普通です。特に盛り上がるところも無い代わりに、それほど突っ込むような部分もありません。気になる箇所といえば、主人公の戦う理由が明かされるシーンくらいでしょうか。
自分が天国に行くために
悪魔を退治しているという自己中心的考えが語られます。これが一昔前、あるいは他国であるならば目を引く設定のように感じますが、この
コミック大氾濫国たる日本においてはダークなヒーローはさして珍しくもありません。なにせ、
人質ごと犯人を撃ち殺す吸血鬼が主人公のコミックまでありますからね。映画と漫画を
比較しても仕方がないような気がしますが、この映画は原作がアメリカンコミックなのです。しかも、その話し相手は
大天使ガブリエル。
って、ちょっと待て。お前、ついさっき
「天使は天国から出てこない」って断言してたのは
貴方じゃありませんか!?挙句の果てに
「久しぶりだな」!?ということは、この天使サマ、前から人間界に居たってことなんでしょうか!?もうなにがなんだか。
感の鋭い人は、このあたりから既に感じ取れるでしょう。
どんなに質のいい映像で
カモフラージュしようと、
映画全体から漂う
二流的雰囲気は
隠しきれないという事実に。
そして中盤から後半にかけて、一気に物語のスケールは大きくなります。こう言うと語弊があるかもしれませんが、あえて言わせてもらうならば
スケールを無駄に大きくなりすぎて登場人物が置き去りにされている感があります。所々で語られた地獄と天国の関係っがはっきりとし、敵の正体も明かされます。敵はサタン(ルシファー)の息子、マモン。マモンが現世に出てくるためには、神がかりな力が必要になる。ここで、冒頭のメキシコ人が掘り出した「運命の槍」が必要、と。うん、ややこしい。そしてマモンはヒロインアンジェラの身体を依り代に人間界に降臨しようとします。情が移ったか、必死に阻止しようとするコンスタンティン。彼はすべてを仕組み、裏で暗躍した何者かの姿を感じ取ります。不意打ちを食らって倒れた相棒の仇を取るため、両腕の魔方陣を使って
「姿を現せ!!」と大喝します。そして、天井を破って現れたのは翼を持った人影。コンスタンティンは呻くようにその名を口にします。
「貴様か、ガブリエル!」な、何ですと!?しかも天使サマは、「何でこんなことをしたんだ!?」との問いに
「あんたら人間だけが神様に
愛されてるなんてずるい!!
私たち天使のほうがよほど
優れているのに!!
だからこの私があんたらを
テストしてやってんのよ!!」(意訳)
と胸を張って答えてくれる徹底振り。
何と言いますか、まあ、監督よ。あんた
キリスト教圏でよくこんな話の映画を作ったなと妙に感心してしまいました。
しかも、「自分の力ではガブリエルに勝てない」と感じたコンスタンティンは更に驚くべき行動に出ます。
それは・・・・・・
自殺未遂!!なんと彼は
「俺の力だけでは
ガブリエルに勝てない。
ここは一つ自殺でも図って
地獄に足を突っ込んで、
サタンを召喚して
けしかけよう!!」という壮大かつ
超他力本願な方法を試みます。しかもコレが
成功してしまうのだから、もうただただ唖然とするばかり。出てきたサタンは
妙に年喰ったおっさんで、
しかも
ゲイ丸出し!!それでいて結局自己犠牲の精神が認められたらしく、
コンスタンティンは
天国に連れて行かれそうになるのです。
彼にラブコールを送るサタンはどうしても彼を地獄に
落としたいため、
みすみす神に連れて行かれる
くらいなら、まだまだ
生きていてくれたほうがいい!
生きろ!!と言って、コンスタンティンを生き返らせるのです。
めでたしめでたし。
って、なんじゃこりゃああぁぁぁ!!
思わず
そんなのアリかよ!?と叫んでしまいました。
これじゃあ、どっちが悪なんだかわかりません。どのみち善悪で括れるような話じゃないにしろ、やはり神やら悪魔やらといったものにはイメージが付きまといます。この映画は、その点をもう少し考えたほうがよかったのでは?と思いました。確かに、この作品を
善なる神と悪なる魔による二元対立の構図にしてしまうと、もっとつまらないものになってしまうかも知れません。ですが、この作品における(一応の)ラスボス「マモン」の目的が「地上の破壊あるいは征服」であったり、主人公が神に対して否定的でありながらも最後には
神によって救済される
(天国に行く)ことを望んでいるあたり、どうもまだキリスト教的制約から脱却しきれていないような気がします。これで、ベースを多数の神々が入り乱れる多神教(例えばギリシャ神話や古代
インド神話等)にしていれば、もう少し広がりのある物語が構築できたのではないかと思います。
個人的にはこういったモチーフは好きなので、これからに期待したいと思っています。
最後に。
教訓。映画とは、蓋を開けるまで中身のわからない闇鍋のようなもの。
てへっ。
失礼致しました。